The Arcsとはアメリカのガレージロックバンド。
このバンドの名前は知らなくてもThe Black Keysというバンドは知っている方も多いのでは。
The Black Keysと言えば2001年から活動しているブルース、ガレージバンド。
ダン・オーバック（Vocal, Guitar)、パトリック・カーニー（Drums)の二人組バンドでぶっといロックンロールサウンドが魅力的。
グラミー受賞、ビルボード1位アルバムもある人気バンドです
そんなBlack KeysのダンのサイドプロジェクトがThe Arcs。
正直この2ndがリリースされる直前まで名前も知らず、たまたま音楽サイトでブラックキーズのメンバーのバンドがアルバムを出すとのことで興味を持ったので聞いてみました。
The Arcsはダンの他に、レオン（シンセ）、ニック（bass )、ホマー（Drums)。
そしてリチャード・スウィフト（Drums、Key)の５人組でした。
2015年に活動を始めた彼らは早速同年に1stアルバム"Yours, Dreamily,"をリリース。
2016年にはLollapaloozaフェスに出演したりとブラックキーズの合間を縫って精力的に活動をしていたみたいですが、2018年に悲劇が、、
メンバーのRichard Swiftが逝去。
彼は元The Shins (自分のブログでもDeep Sea Diverの記事で軽くThe Shinsを取り上げたことがありました）のキーボードも担当して、The Black Keysでもベースのサポートメンバーでもありました。
2023年1月27日。リチャードが亡くなって5年、1stアルバムから8年の月日を得て2ndアルバム「Electrophonic Chronic」がリリースされました。
このアルバムはリチャードが亡くなる前にほとんどレコーディングされていたらしく例えば本アルバムからのリードシングルとなった"Keep On Dreamin"はなんと2015年時点でライブ披露されていたみたい。
この曲のPVはメンバー全員アニメーションとなっていて、そこにはもちろんリチャードも一緒。
と、まぁここまですごい簡潔にこのバンドのバイオグラフィーを紹介しましたが、全てこの2ndアルバムを聞いてから調べた情報。
The Black Keysは一応アルバムが出れば聞いてはいましたが、いまいち印象に残っていなくてこれを機に全アルバムを聞き直してみましたがこんないいバンドだったっけ？
骨太なギターリフとバンドのアンサンブルが秀逸で似たようなジャンルのバンドは大勢いるだろうけどやはり評価されているだけあって頭一つ抜けていると感じた。
でもそんなThe Black Keysよりごめんなさい、The Arcsの方が好きだった。
The Arcsの2015年にリリースされた1stの方はまだガレージっぽさも残っていましたが、今回の2ndはネオサイケデリック、ソウルよりで全編通して優しさや心地よさを感じる。
僕がこのアルバムにどハマりするきっかけを作った曲がこの"Heaven Is A Place"という曲。
この曲もアニメーションですがリチャードがメインで登場しているPV。
The Black Keysの時とはまた雰囲気の違うダンのソウルフルな歌声に感動を覚えます。
個人的には
他にもとにかく単純に"いい曲"しか入っていないアルバムで約40分のアルバムあっという間です。
このアルバムは「Easy Eye Sound」というレーベルからリリースされています。
聞いたことないなと思ったら、このレーベル、ダンの個人レーベルだったんですね。
調べたらソロやレーベルメイトと共にライブもしている模様。
こんなフォーキーな音楽もやっているんですね。The Black Keysの側面しか知らなかったんですけど多才です。
このアルバムが自分が今年初めてレコードで買った新譜になりました。
先に紹介したPVや楽曲もそうですが、アルバムデザインもリチャードのリスペクトが随所に感じられて昔からのファンではないどころか、にわかもいいとこの自分でも胸にくるものがあった。
ほぼ間違いなく個人的2023年のベストアルバムの一角になるであろう、名盤でございます。
ぜひ聞いてみてください。
