ここ最近は暖かくなってきてとても過ごしやすい。
結局今年はそこまで寒くなかったのかな。首都圏はほとんど雪が降らなかったと思うし。
実家は雪国ですが今年は雪かきをほとんどやらなくてもよかったらしい。
しかし、季節の変わり目で体調を崩しやすく、花粉も酷いようですので引き続き体調の管理をしていきたい。が、またここ最近偏頭痛が酷く仕事の疲れやストレスからか体調も良くない、、
疲れている心身を癒すがごとく、ここ最近よく聴いているアーティスト、Hania Raniを簡単にご紹介します。
1990年ポーランドの港湾都市、グダニスク出身のHania Rani(ハニャ・ラニ)。
地元の音楽学校卒業後にはワルシャワに本部を置くショパン音楽アカデミーでクラシカルピアニストとして学びますが、そこでJAZZやアンビエントなど他ジャンルを組み入れた独自の音楽性を確立していきます。
2015年には同じくポーランド出身のチェロ奏者、Dobrawa Czocherとのコラボアルバムのリリース。
2019年はUKのレーベル「Gondwana Records」よりデビューアルバム「Esja」をリリース。
このレーベルがジャズミュージシャンのMatthew Halsallが設立し、UKジャズのトリオ、GoGo Penguinを輩出したことでジャズレーベルと思われる方も多いかと思いますが実際はエレクトロニック、エクスペリメンタル、アンビエントにソウルなど類まれない洗練された個性的アーティストが所属するユニークなレーベルです。その中でも彼女は異彩を放っていると思う。
ポストクラシカルという聴き慣れないジャンルに属されるアルバムですが聴いていただくのが一番早い。
久石譲のようなミニマルミュージックのようにも映画に利用されていそうな壮大な音楽にも聞こえる。よく耳を澄ませて聴くと鍵盤を叩く音まで聞こえてきて環境音楽ともどことなく浮遊感のあるアンビエントにも感じる。
このジャンルに明るいわけではないので難しいことは分かりませんが、寂しさや美しさを感じるピアノのメロディーに心が癒される。
ポストクラシカルというのはクラシカル(所謂クラシック)ミュージックと違い、もっと身近に感じられる聴きやすさ、それに電子音や打ち込みを利用した響きの違いが挙げられるようだ。
参考
この「電子音」というのは2020年にリリースした「Home」というアルバムでより顕著に現れている気がしました。
シアトルのラジオ局の番組KEXPに出演した時の映像。
曲はアルバム「Home」より"Buka"
ピアノに電子キーボード、サンプラーも用意してあるセットで一人で完璧に演奏をクールにこなす彼女にただただ感動するばかり。まさに孤高のピアニストと言うべきでしょうか。
このアルバムではボーカリストとしても才能を発揮します。
コロナ禍前に書かれた曲だがこの"Home"という意味もパンデミックの中で重要な意味となっていたよう。
「自分をじっくり振り返りさえすれば、どこにいようとも、誰もが心の中に〈家〉を見つけることができる。
そして心が平静であれば、その状態が最も安全な待避所(home)だと私は思います。私がこの不安な時期に音楽を通じて人々に伝えたいと思っているのは、希望と平和、そして自分を振り返るということです。必要以上に恐怖心を抱かないためにも」
Mikikiインタビュー記事より引用
アルバムとしてもこの"Home"は一番大好きなアルバムです。
そして先月は新譜「On Giacometti」をリリース
このアルバムは「Esja」路線にさらに電子音、打ち込みを増してポストクラシカルのピアニストとしてさらなる境地へと行ったと思わせる意欲作。
音響の感じがアンビエント色が強く、そういった音楽好きにもおすすめできます。
つい先日公開された演奏映像も非常に魅力的でした。
現在はワルシャワとベルリンを拠点に活動中の彼女。
4月末から5月初旬にかけてオーストラリアに来るらしい。
オーストラリアでのライブが終わった後に日本で公演しないかな〜なんて思っていたり。
彼女の生の演奏で心の底から癒されたい。今そんな気分です。