改めまして明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
早いもので自分が本ブログを始めてからもうすぐ1年が経過しようとしています。
ブログ開設当初からやりたいと考えておりました、2022年リリースされたアルバムの個人的トップ30を発表させていただきます。
邦楽・洋楽問わずです。30枚というのは特に深い理由はないですが、自分一人で聞いたアルバムをランク付けしているのである程度聴き込むとなるとこれくらいの数が妥当なのかなと。
アーティスト、アルバム名、アルバムの中から個人的おすすめ曲を1曲ずつ30位から紹介していきます。
かなり長文になりそうですが、どうか最後までご覧いただけますと幸いでございます。
それでは早速紹介していきます!
- 30位~21位
- 30位 Rina Sawayama / Hold The Gir
- 29位 Luby Sparks / Search + Destroy
- 28位 Wet Leg / Wet Leg
- 27位 Aldous Harding / Warm Chris
- 26位 Little Simz / NO THANK YOU
- 25位 Denzel Curry / Melt My Eyez See Your Future
- 24位 The Smile / A Light for Attracting Attentio
- 23位 Hippo Campus / LP3
- 22位 Sampa the Great / As Above, So Below
- 21位 Sharon Van Etten / We've Been Going About This All Wrong
- 20位~11位
- 20位 Nilüfer Yanya / Painless
- 19位 Arctic Monkeys / The Car
- 18位 Andrew Bird / Inside Problems
- 17位 Florence and the Machine / Dance Fever
- 16位 羊文学 / our hope
- 15位 Warpaint / Radiate Like This
- 14位 Jack White / Fear Of The Dawn
- 13位 Daniel Rossen / You Belong There
- 12位 Sudan Archives / Natural Brown Prom Queen
- 11位 SZA / SOS
- 10位~1位
- 10位 Ásgeir / Time on My Hands
- 9位 Kendrick Lamar / Mr. Morale & The Big Steppers
- 8位 宇多田ヒカル / BADモード
- 7位 Harry Styles / Harry's Hous
- 6位 Joey Bada$$ / 2000
- 5位 The 1975 / Being Funny in a Foreign Language
- 4位 Arcade Fire / WE
- 3位 Lizzy McAlpine / five seconds flat
- 2位 Alex G / God Save the Animals
- 1位 Big Thief / Dragon New Warm Mountain I Believe in You
30位~21位
30位 Rina Sawayama / Hold The Gir
昨年のサマソニでの初来日での力強くメッセージ性のあるパフォーマンスも話題となった新潟出身、ロンドンを拠点に音楽活動を行うRina Sawayamaの2枚目のフルアルバム。
ロック、ダンスミュージック、さらに今作はカントリーの要素も含んだ曲もあり、どの曲もクールでキャッチー。椎名林檎や宇多田ヒカルなどに影響を受けたと公言している通り、もちろん全編英歌詞ですが日本人好みのアルバムだと思います。
リリックもセクシャルマイノリティに関したものや母親との関係を書いたものとアーティスティックかつメッセージ性があり魅力的。
29位 Luby Sparks / Search + Destroy
日本初のインディーロックバンドLuby Sparksの2ndアルバム。
80's、90'sの洋楽のオルタナロックの影響を多大に感じる音は日本人離れしたセンスを感じます。
どこか聞いていてエモーショナルな気分になるキラキラとしたメロディーが最高です。
ちなみにカナダのドリームポップバンド「Alvvays」の新譜"Blue Rev"とどっちをランクインさせるか迷いましたがLuby Sparksのが再生した回数多かったのでこちらにしました。
28位 Wet Leg / Wet Leg
1stアルバムにてUKアルバムチャート1位、USでもテレビ番組出演と飛ぶ鳥を落とす勢いで爆進中の期待の新生Wet Leg。女性二人組(もちろんライブはサポートも含めたバンド形態です)という変わった編成ですが新世代のUKロック界を担う存在になるポテンシャルを感じます。今までいそうでいなかった(?)キャッチーなメロディーにも関わらずなんとも言えない独特な空気感がクセになります。早速2ndも期待しちゃいたくなる内容でした。
27位 Aldous Harding / Warm Chris
ニュージーランド出身のSSW、オルダス・ハーディングの3年ぶりとなる新譜。
自由自在という言葉が似合うような、自分の歌声も曲によって使い分けて、サポートメンバーには数多くの有名バンドと仕事をしてきたミュージシャンやジャズシーンで活躍するドラマーを起用。聞いていて楽しいアルバムに仕上がっているのではないでしょうか。
音数が多いわけでも無く自然体で楽しめます。
26位 Little Simz / NO THANK YOU
UKのラッパーLittle Simzは2021年に発表したアルバム"Sometimes I Might Be Introvert"が各音楽サイトでベストアルバムに選出される傑作でしたが、それから1年ちょっとで前情報特に無しに急遽12月に発表された新譜。年末の忙しい中ふと落ち着きたい時に最適なチルアウトアルバムでした。彼女のアルバムは前作からゴスペル要素が強いと感じますが、本作にも受け継がれております。
ちなみに他のアーティストの感想をここで述べるのも野暮かとは思いますが、同じUKのラッパー、Stormzyの新譜もゴスペル感強くて良かった。
このアルバムは現在フィカル盤では発売していません。
25位 Denzel Curry / Melt My Eyez See Your Future
2022年リリースのHIP HOPアルバムの中でもかなり評判の高い作品たっだのではないでしょうか。彼の作品は2018年リリースのアルバム"Ta 1 3oo"しか聞いていなかったのでトラップラッパーというイメージが強かったのですが、今作はかなり聞かせる作品となっていると初めて聞いた時に思いました。いい意味で今までのイメージ(もちろん昔もかっこよかったのですが)を脱した意欲作。早速CommonやAnderson Paakの域に達している感じがする。
24位 The Smile / A Light for Attracting Attentio
Radioheadのトムヨークとジョニーグリーンウッド、元Sons of Kametのトムスキナーで組んだ新バンド。リリース当初聞いた時はそこまでハマらなかったのですが、このランキング作成を機に再度聞き直したら、それぞれのメンバーの良さが踏んだんに出ていて好きになりました。Redioheadにそこまで思い入れのない自分ですが、多分トムヨークが絡んだここ最近のアルバムでは最も「バンド」しているなと感じました。ジャズバンドのSons of Kametのドラマーが参加していることもあるのか複雑なビートが新鮮で面白い。まぁSOKもジャズと言っていいのかかなり個性の強いバンドでしたもんね。
23位 Hippo Campus / LP3
USインディーHIppo Campusの4年ぶりのフルアルバム。
UKのThe 1975やGlass Animalsが世界中で人気を博している今、ちょっとしたきっかけでバズってもいいんじゃないかと感じるお洒落でポップな音楽で素敵。
22位 Sampa the Great / As Above, So Below
アフリカはザンビア生まれのR&B、HIP HOPミュージシャンのSampa the Great。生まれ故郷を感じるエスニックサウンドにHIP HOPのビートをのせた独特な音楽が魅力の彼女ですが、今作はそういった面がより一層強くなっていて個人的には好みでした。特に"Never Forget"という曲がちょうどいい塩梅にアフリカ音楽とHIP HOPが融合していて良い。このアルバムのゲスト参加も"CHEF 187"といった同郷のミュージシャンから"Denzel Curry"や"
21位 Sharon Van Etten / We've Been Going About This All Wrong
自分の中でフォークブームが来ていた中発見心したインディーロック、インディーフォークSSWのSharon Van Etten。このアルバムに関してはフォーク感は薄いかなって思いますが、暖かみのある美しい楽曲でおすすめ。ふと思い出したときに聴きたくなる、手元に置いておきたいアルバムです。歌唱力の高さも垣間見れます。
20位~11位
20位 Nilüfer Yanya / Painless
トルコ系イギリス人のSSW、ニルファー・ヤンヤの2ndアルバム。
ギターやボーカルの音作りの影響か浮遊感ある楽曲達に自然と体が動かされる”ノレル”1枚だと思います。小難しい感じは全くなくアルバムテンポよく聞けます。
どことなく2000年代のUKロックの勢いも感じました。その時代のロックファンに強くお勧めします。
19位 Arctic Monkeys / The Car
海外Wikipediaのこのアルバムのページのジャンルに"orchestral rock"とありましたが、確かに大所帯が似合う壮大な(実際ライブではサポートメンバーの数も前作のツアー時よりも増していましたが)音楽です。
18位 Andrew Bird / Inside Problems
ヴァイオリンやギター、口笛など自由自在に扱うシカゴ出身のミュージシャンAndrew Bird。
コンスタントにアルバムをリリースしている彼ですが、今作はシングルカット曲も強力で聞いていて楽しくなるノリのいいインディーフォークなアルバムです。
美しいヴァイオリンのメロディーを楽しみたい方必聴。
17位 Florence and the Machine / Dance Fever
"My Love"を初めて聞いた時にボーカル、フローレンス・ウェルチの透き通るような歌声に一発ノックアウトでした。イギリスではグラストンベリーなど大型フェスのヘッドライナーの経験もあるフローレンス・アンド・ザ・マシーンの4年ぶりの新譜は個人的に最も聴きやすいアルバムに思いますね。彼女の声質のせいか、どこか90'sのSSWっぽい雰囲気を感じるのですが僕だけでしょうか。最高です。
↓の"My Love"のライブバージョン。最後低音域を歌うライブアレンジがカッコ良すぎる。
16位 羊文学 / our hope
塩塚モエカ率いる日本のロックバンド、F.C.L.S.からは2枚目となるフルアルバム。
アニメ「平家物語」のOPだった"光るとき"を筆頭に前作の"POWERS"に勝るとも劣らない楽曲のクオリティーにただただ驚かされます。
可愛らしいメンバー写真から考えられないシューゲイザーのようなファズの効いたギターソロも健在!後半の"OOPARTS"、"マヨイガ"のキラーチューンの流れもいいですが前半の"電波の街"、"金色"といったロックソングも最高です!
昨年は結局サマソニの1回しかライブを見ていないので、今年は単独いきたいなあ。
our hopeに入っていないのですが、2022年リリース楽曲なのでついでに紹介します。
台湾のベッドルームミュージシャン、LÜCYとコラボした"OH HEY"がめっちゃ良いんですよね。こういった音楽性もいけるんだっていう新たな発見ですね。モエカちゃんの歌声がマッチしている。海外での活躍も期待大ですね。
15位 Warpaint / Radiate Like This
ロサンゼルス出身のガールズアートロックバンド。
何気に活動歴の長い彼女達で、コロナ禍だったりメンバーの出産も経験して久しぶりにリリースされた本作品は落ち着きつつも芸術性にさらに磨きがかかっている気がします。
聞いていてどこか浮遊感を感じる心地の良いアルバム。癒されます。
14位 Jack White / Fear Of The Dawn
White Stripes時代からの長いキャリアを通してもここまでブリブリに激しくギターを鳴らしまくったアルバムは珍しいのではないでしょうか。ブラックサバスを彷彿とさせるハードロック、ブルージーな音ですが、僕はこのアルバムにJack Whiteの器用さを感じました。
ATCQのQ-Tipを客演に迎えた"Hi-De-Ho"に関しても、ボーカロイドの初音ミクの声によるギターエフェクターを使用した風変わりな"Into The Twilight"もあくまでJackはギターをいつも通り気持ちよく弾いているだけで、ロックンロール以外のジャンルも"ロック"に且つ、殺さない程度にカッコよく仕上げるのが天才的すぎます。
ここにきてキャリアハイなのではと思うくらいの充実っぷりは昨年のフジロックでも生で体験できました。
ちなみに彼は同年にもう一枚"Entering Heaven Alive"という、こちらはアコースティックメインのアルバムをリリースしています。こちらもまた別の顔(Jack Whiteの今までのソロ作品で言うと"Fear Of The Dawn"がレコードのA面なら"Entering Heaven Alive"はB面にあたるかと思う)のジャックを聞けてお勧め。
2枚で一緒にランクインさせようかとも思いましたが、続編ではなく別のアルバムのため分けました。
13位 Daniel Rossen / You Belong There
グリーズ・ベアのボーカル、Daniel Rossenの初ソロアルバム。個人的にはグリーズ・ベアより好きなアルバムでした。
アコースティックなフォークミュージックにJazz、アンビエント、実験音楽などの要素を散りばめた個人的に22年最も意欲作だと感じました。
少し難解な気もしましたが1曲目の"It's A Passage"はシンプルにカッコよくて好き。
"Tangle."くらいからのアンビエント感ある曲達が聞いていて気持ちいです。
12位 Sudan Archives / Natural Brown Prom Queen
ロサンゼルスをベースに活躍しているバイオリニスト、シンガーのSudan Archivesの新譜は米音楽サイト、Pitchforkの2022年ベストアルバムの2位。非常に高評価を受けています。個人的には以前よりもヴァイオリンの頻度が減ってかなりクラブミュージックよりになったなと思ったのですが、楽曲のクオリティー自体は非常に高い。
特に1曲目の"Home Maker"は本当にいい曲です。この曲の存在が12位という高評価の理由かもしれない。
11位 SZA / SOS
こちらも先に紹介したLittle Simz同様に急にリリースされたイメージがあります。
年末のリリースでしたので音楽メディアのベストアルバムにはあまりランクインされていないですが、評価自体は縦波好評です。
個人的にも2022年R&Bの新譜の中で一番だったかもしれない。
曲数は多いですが、どれもキャッチーでビートが心地良いものが多く飽きません。
その中でも"Gpne Girl"は特別聞いた。
10位~1位
10位 Ásgeir / Time on My Hands
アイスランド出身のシンガーソングライターの5作目。元々フォークにエレクトロ要素を取り入れた(Wikipediaにはフォークトロニカと書いてありました)独自の音楽性が魅力的でしたが今作も変わらず暖かみのあるエレクトロミュージックで寒い冬にはぴったりです。
音作りも丁寧で聞いていてすごく気持ちが良い。
9位 Kendrick Lamar / Mr. Morale & The Big Steppers
2022年の新譜の中でも最も音楽ファンの間で期待されたアルバムだったのではないでしょうか。前作の"DAMN."から5年ぶりとなる本作はコロナによる世界中の混乱と混沌の中、彼の怒りの心情や、愛について赤裸々に語られています。
アルバムジャケットで王冠(とても立派とは言えない物ですが)を被っているラマーですがラストの"Mirror"では"I choose me, I'm sorry"と繰り返し語るのが印象的。
王ではなく己を選ぶことを最後に語り1時間13分に及ぶアルバムを締める姿がかっこいい。
音楽面でも生楽器も前作より多く使用されていて温かみがあって良いです。
8位 宇多田ヒカル / BADモード
私的2022年ベストアルバムの邦楽での最高位、宇多田ヒカルの4年ぶりのアルバム。
キャリア20年を超える彼女ですが、本作のPitchfork評が8.0/10。ベストアルバムランキングでも31位にランクインと海外で過去最大級の評価を受けています。
Floating PointsやSkrillex、小袋成彬といった国内外の名プロデューサーと共作しており、復帰作となった"Fantome"(2016年作品)からさらに音が進化している気がする。
"気分じゃないの (Not In The Mood)"や"Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー"はヘッドフォンで聞いていると音が気持ちよくて昇天しそう笑
Netflixでも公開されたLive Verはバンドの音も原曲以上に楽しめてお勧め。
日本のR&B界を変えた歌姫の進化し続ける姿にこれからの活躍がますます楽しみになりました。しかし生でライブを観たい!!
7位 Harry Styles / Harry's Hous
流石に2022年の新譜でこのアルバムを語らないわけにはいかないですね。
既に100万枚以上を売り上げているスマッシュヒット作品。"As It Was"は2022年を象徴するアンセムとなっているのではないでしょうか。
City Popの影響を感じさせる本作は1D時代からの熱心なファンだけでなく、新規の音楽ファンも獲得したと思う。この売り上げや評価も決して偽物ではない、最高のポップソングでこの人気も納得。ティーンに大人気のアイドルから現代の最高のポップスターとなった彼のソロ作品は本作はもちろん過去二枚のアルバムも含めて音楽好きなら聞いておいた方が良いかも。
6位 Joey Bada$$ / 2000
トラックがどこか懐かしさを覚える音で、特に"Where I Belong"や"Welcome Back"は聞いていて本当に気持ちいい。
インディーポップバンドのMen I Trustをサンプリングしている"Show Me"もお勧め。
この曲はアメリカのテレビ番組でMen I Trustを従えライブ披露されました。
5位 The 1975 / Being Funny in a Foreign Language
前作の" Notes on a Conditional Form"はコロナ禍で一切ツアーを行えず、昨年のサマソニにて久しぶりのライブ復帰以降、コンスタントにライブを重ね今年の4月には来日公演も決定しているThe 1975。3rdアルバム"A Brief Inquiry into Online Relationships"(2018年作品)
にて名声を手にした彼らの新譜は今までで最も短い43分ほどの長さに、極上のポップソングや自然体のアコースティックソングを散りばめたオシャレでセンスの高いアルバム。聴きやすさ(アルバムの時間も含めて)で言えば過去1だと思う。
"Hapiness"のような今までの作品に入っていても違和感なさそうな曲もあれば、なんとなくチャーリー・プースあたりが歌ってそうと感じた"Oh Caroline"、最近のColdplayっぽい"Looking for Somebody (To Love)"など、どの曲も聴きやすいんだけど決して似たような曲を並べてあるわけではないのが面白い。
一番好きな"Part of the Band"はテイラースイフトの"folklore"が好みだったら気にいると思うフォークソング。
他のアルバムにも色々とアコースティック、フォークソングはあったけど今作ラストの"When We Are Together"が一番好みだな。
幅広い世代の人に聞いてもらいたい、The 1975の5thが第5位です!
4位 Arcade Fire / WE
個人的にはPithforkの評価9.7/10を叩き出し、2000年代ベストアルバム2位にも選ばれた彼らの1stアルバム"Funeral"(2004年作品)以来の傑作だと思う。
そんなアルバムでも特に秀でているのが"The Lightning Ⅰ,Ⅱ"。
この曲は個人的2022年のベストソングかもしれません。
こんなに気分が晴れる、聞いていて元気をもらえる曲は知らないかもしれない。昨年は本当によく聞いていました。
"Unconditional Ⅰ"など他の楽曲もつい一緒に歌いたくなるような曲多数。最近ダンスよりになっていたArcade Fireのロックの帰還。最高でした。
アルバム評とは別でボーカル、ウィン・バトラーの残念なニュースもありましたが僕個人としては引き続きArcade Fireでの活躍を応援しています。
3位 Lizzy McAlpine / five seconds flat
自分の記事でも昨年何度か話題に上げていたフェラデルフィア出身のSSW、Lizzy McAlpin。レーベルAWALからの最新作。
元々ポップなフォークソングを歌う彼女ですが、今作は"Jacob Collier"や"FINNEAS"の参加でさらに音楽のバラエティーが豊かになり聞き応えがあります。
まだ23歳と若手の彼女ですが、歌も曲も(ついでにルックスも)満点で2022年一番のダークホースでした。これは是非生で観たいミュージシャンです。
ちなみに昨年はアメリカ最大級のフェス、CoachellaのFINNEASのパフォーマンスに客演で参加したり、Jacob Collierとは"Never Gonna Be Alone"(今作には収録されていません)という楽曲で参加したりと、実力者からもお墨付きのアーティストです。
2位 Alex G / God Save the Animals
リリースされた当初すぐに聞いていなく、クチコミで「アルバムがすごい良いらしい」とのことで1曲目"After All"を試しに聴いてみたらあまりに良すぎて、速攻でレコードを予約しました。アメリカのソングライターAlex Gの新譜はフォークミュージックを中心にジャズ、ロック、R&Bなどの影響も感じられるアルバム。
しかし、とにかく曲が良すぎる。何も考えずいいフォークソングを聴きたい人、絶対にハマると思います!
1位 Big Thief / Dragon New Warm Mountain I Believe in You
個人的2022年ベストアルバムの堂々たる1位はインディーフォークバンド、Big Thiefの5枚目となる新譜。2月と早めのリリース、2枚組と長めの収録時間ですがずっっと飽きることなく聴き続けていました。僕の2022年の音楽嗜好を決定付けた傑作。
Big Thiefは2019年に発表した"U.F.O.F."と"Two Hands"の2枚のアルバムからフォーク寄りの音楽になったかと思いますが、コロナ禍やボーカルのエイドリアンが2020年にソロアルバムをリリースした経験を得たことにより、本作は音楽としてかなり成熟したように感じます。
11月に行われた初の日本公演では力強く野生的な部分を垣間見れましたが、アルバム音源に限って言えばエイドリアンの優しい歌声や、フォーキーなギター、彼らのルーツを感じることができるカントリーソングと本当に聞いていて楽しい。
癒されるし、ワクワクしてくるし、踊りたくなってくるし、80分のアルバムですが本当に長さを感じさせません。
もはやNeil Youngやカーペンターズの域に達しているんじゃないかと思うようなクオリティー。普段聞く、聞かないは置いておいて「嫌い」って感じる人は誰もいないんじゃないかな。
老若男女全員に勧められる傑作アルバム。迷うことなくぶっちぎりの第1位です。
以上、個人的2022年ベストアルバム30でした。
いかがでしたでしょうか。かなり長くなってしまいましたが笑
2022年は本当に今までにない数の新譜を聞いてきました。もちろん全部が全部聞き込めるはずもないので、1回聞いてピンと来なかったものはそれっきりってのも沢山ありましたが。
そういう聴き方でも今回トップ30を作るのに、自分が良かったと感じた新譜をリストアップしていったら60枚くらいになってしまって順位をつける前に半分を落とす作業が大変でした笑
それに評判だったけどまだ聞けていないアルバムも数多くあると思うので、また時間を作って聞いてみたいと思います。
ランキングをパッとみてメタルやジャズが無いことに気づきました。確かに昨年はそんなに聞いていなかったかも。今年はもっと色々とジャンルレスで聞いていきたいですね。
昨年は例年にも増してインディーシーンが明るかった気がします。それからweekend、ハリー、テイラーなどの強力なポップアルバムもリリースされましたね。
一方でR&BやHIP HOPはラマーの新譜こそあったけど少し落ち着いていたかな?
ロザリアなど非英語圏のアーティストの活躍も見られて、今年はさらに多様な国籍の音楽が聴かれるようになるのでしょうか。
2023年に音楽シーンをぼんやりと考えつつ、この長い長い記事を終えようかと思います。
あまりにまとめダラダラやりすぎると更に長文になるんで笑
ぜひ皆様のベストアルバムもお聞かせください!
ご覧いただき誠にありがとうございました!!