「好きなアーティストって誰なの?」
非常に直球でシンプルな質問。
正直いってこれ以上に答えるのが難しい質問はないと思う。
自分で言うのもなんだけれど邦楽洋楽ジャンルに限らずいろいろ聞いている方だと思う。
もちろん各ジャンル好きなアーティストはたくさんいるし、その時々で自分のハマっている音楽も変わってくるので「今どんなアーティスが好きなの?」なら答えやすいんですよ。
R&Bにハマっている時期もあればエレクトロミュージックに。
邦楽ばかり聞いていたと思えばメタラーだった時期もあり「週1でこのアーティストの曲聴いています!」みたいなのはいないんですが、この質問されたときに迷った挙句毎回一つのバンドを挙げます。
キャリアは40年以上。イギリス出身の大大ベテランバンド、Depeche Mode。
ジャンルとしてはエレクトロニカ、オルタナティブロック、ニューウェーブなど。
2020年にロックの殿堂入りも果たし、今なお現役でスタジアムを埋めているモンスターバンドでございます。
日本での知名度が欧米に比べて低すぎるのは30年以上来日していないことが原因でしょうか?
全盛期は日本武道館でもライブを行っていたのですがね。
日本での知名度が低いといってもそれは外国に比べたらってことなので、検索していただければちゃんと日本語で詳しく彼らのバイオグラフィー記載しているページは沢山あります。
バンドのことについてはウィキペディアなどがありますのでここでわざわざ書きません(そもそも歴史がありすぎてめちゃ長文になってしまうw)。
ただひたすら自分のDepeche Modeに対しての愛をつらつら書こうかと思いますが、そもそもこのバンドは自分が洋楽好きになって本当初期に出会ったバンドなのです。
(あくまで個人の感想ですが)今みたいにいろいろな音楽を知っているわけではない当時(中2)の自分でもすんなり聞けるキャッチーさとダークな世界観がクセになり、中2心をくすぐられました。
この頃は今のようにサブスクもありませんので、アルバムやシングルをアマゾンで買って集めて聴いていました。
なんでシングルかというと、この当時のアーティスト(特にこういったエレクトロ系アーティスト)はアルバムとシングルカットでバージョン違いが収録されていたり、シングルのBサイドにアルバムで聞けないリミックスが収録されているためコレクター魂で集めたくなるんですね。他にも近いジャンルでNew Orderとか90'以降のU2とかもシングルミックス的なやつ多かった気がする。最近のアーティストじゃあんまりみないですね。
当時同じくDepeche Mode好きの友達(というかこの子から教えてもらった)がいたので彼と一緒にCDを貸したり借りたりして音源を集めていましたね。今思うと多分日本に1億人以上人口いるとはいえDepeche Modeで熱くなっている中学生は俺らくらいだと思う。
当時はジャンルも年代も気にせずとにかく洋楽のロックを聴いていたのですが、歳を重ねていろいろな音楽を聴くようになるにつれ、彼らの影響力の大きさに気付かされるんですね。
Depeche Modeのカバーをしているバンドの多いこと。
テクノ、エレクトロ系ミュージシャン、インダストリアルロック、ニューウェーブ、ダンス系バンド、シンセや四つ打ちを盛り込んだメタルバンド。
このあたりでDepeche Modeの影響0のアーティストはいないのでは?
そんなDepeche Modeのサウンドの要はマーティン・ゴア(ギター、シンセ、ボーカル)
実は81年発表の1stアルバムは別の作曲担当のウィンス・クラーク(後にYazooやErasureで活躍)がいたのですが脱退、2nd以降はマーティンが作曲の中心になっていきます。初期のシンセポップ路線から徐々に機械音が入り混じったインダストリアル、オーケストラや実験的なサウンドへ進化を遂げます。
初期の名曲People are People
ぶっちゃけ彼らが存在しなかったらNINとか出てこなかったんじゃないかとすら思っています。
ライブで最後にやることの多い80年代最後のアルバム「Music For The Masses」より。
この頃になると欧米では既にスタジアム級のバンドとなっています。
音もアメリカで受けそうな広大な感じ。
1990年発表「Violator」1993年発表「Songs of Faith and Devotion」は彼らの多くのアルバムの中でも傑作と評されるアルバムで人気の絶頂を迎えます。
彼らが一番ダークでロックをしていたのがこの時期じゃないかな。
結構この時期のアルバム今もよく聴きます。特に落ち込んだ時とかイライラしている時とかに聴きたくなるかもw浄化されます。
あまりにも有名な彼らの一番の人気曲「Enjoy The Silence」
こんなにも踊れて暗くてキャッチーで寂しい曲、僕は他に知りません。
Songs of Faith and Devotionから。
このアルバムは一番ロック色が強くゴスペル要素も入っている自分が一番好きなアルバム。
この鳥人間のジャケットがたまらなく好きでバイナル海外から輸入した。
(Walking In My Shoesシングルのバイナル)
自分が一番Depeche Modeで好きな曲、In Your Room
自分が今まで聞いてきた曲の中で一番美しいと感じる曲です。
上でもチラッと語りましたがアルバムとシングル、PVでVerが全く違う。
↑はアルバムVer ↓はシングルVerです。
アンビエント、クラシック、壮大な感じを楽しみたいなアルバムVer
ハードでロックが好きならシングルVerかな。昔はシングルVerの断然好みだったけど今は6分あるアルバムVerのが好きです。
In Your RoomのシングルVer
結構不評だったらしいんですがこの時期だけボーカルのデイヴ・ガーンがロン毛なんですね。
この時期以外は多少の長さの違いはあれど昔も今も短髪です。
この時代のDepeche Modeが大好きですので僕はロン毛デイヴももちろん好きです。めっちゃセクシー。
(93年当時のデイヴ)
その後、メンバーのアランワイルダー(ドラム、シンセ)の脱退とデイヴの自殺未遂により
しばらく活動停滞しますが1997年にアルバム「Ultra」で復活。今なお定期的にアルバムを出しつつ精力的に活動を続けています。
Ultra収録、マーティンがボーカルをつとめる壮大で優しいバラード(?)曲。
BlurのThe Universalにも通ずる泣ける曲。
86-98年までのシングルを集めたベスト盤(下記商品ページ参照)に新録された楽曲。
Depeche Mode聴きたいけど、どのアルバムから聞けばいいか分からないって方はこのベスト盤を強く勧めます。彼らの一番暗くて熱くて研ぎ澄まされている時期の楽曲が集められていますので。
電気グルーヴの卓球さんが語っていましたが、本国を超える勢いでドイツでの人気が凄まじいらしいですね。
(かなり関係ない話が多いのですがw)二人がでペッシュを語っています。日本ではもう見ることが出来なさそう。。。卓球さんの言う通り「デペッシュ詣」(海外までDepeche Modeを見にいくこと)をするしかなさそうです笑
面白いのがエレクトロ、ダンス系アーティストが影響を受けるのは分かるのですがメタルバンドにもフォロワーが多いところ。
今は亡きLinkin Parkのボーカリスト、チェスターはDepeche Modeの大ファンです。
Linkin Parkのマイクシノダは上で紹介したEnjoy The Silenceのリミックスを出しています。
かなりオルタナメタル寄りのかっこいいリミックスです。
同じEnjoy The Silenceならイタリアのゴシックメタルバンド、Lacuna Coilのカバーもかっこいい。
暗くてメロディアスな感じがメタルとも相性いいんですね。
最近だと、なんとあのHR/HMの重鎮Def Leppardがカバーをしました。
同曲はMarilyn Mansonのカバーも有名で元からかなりロックな曲ではありますがねw
結局かなり長文になってしまいましたね。
このバンドに出会ってもうすぐ13年経ちます。それでも聴くたびに沼にハマっていく。
僕が死ぬ前に一回は見たいバンド、Depeche Mode。
死んだ時に棺桶に入れてほしいアルバム、「Songs of Faith and Devotion」
少しでも興味を持った方がいれば聞いてくださると幸いです。
逆に昔からのDepeche Modeのファンの先輩方、後追いの僕に80'、90'年代当時のリアルタイムの様子など教えていただたら嬉しいです。
前の職場やクラブなどで自分の親世代の音楽好きの人と話す機会が多かったのですが、
Nirvanaのカートの自殺の時は音楽番組のトップニュースで皆が震撼したとのことですから。
デイヴの自殺未遂の頃はどういった反応だったのでしょうか、、こういう感覚は後追いには分からないですからね。
いつか日本に来て、なんて贅沢言わないから長く活動を続けてほしい。
いつか自分がデペッシュ詣致しますので。