連日の猛暑の中、いつの間にか今年も半分が過ぎ去ってしまいましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。
私はここ1週間、時間があれば今年リリースされたアルバムを片っぱしから聴きまくっていました。自分なりに2022年上半期のアルバムを総括したかったためです。
自分が音楽好きになってから13年くらい経過しましたが今年以上に新譜を聞いた年はありません。もちろんサブスクによってリリースした日の朝に即アルバムを聞けるような環境があることが前提ではありますが、昨年後半くらいから海外のアルバムレビューサイトや音楽サイトを見るようになったこと、そして何よりこのブログを始めたことが大きいです。
改めて拙文にも関わらず僕のブログを見てくださっている方々にお礼を申し上げます。
「独り言」とは銘打っていますが励みになります。
自分なりにジャンルにあまり拘らず色々と新譜を聞いてきたつもりではありますので
誠に恐縮ではございますが2022年上半期ベストアルバムをまとめて見たいと思います。
かなり迷いましたが順不同で特にお勧めしたい10枚に絞らさせていただきました。
10枚が多いのか少ないのかも微妙なところだとは思ったのですが自分一人で選んでいるのでこのくらいが限界じゃないのかなと。
早速行きます。
2022年1月から6月にリリースされた洋楽のアルバム、EPが対象
Kendrick Lamar / Mr. Morale & The Big Steppers
恐らくこの上半期最も音楽ファンの間で期待されたアルバムではないでしょうか。
長らく自身としての曲をリリースしていなかったケンドリックラマーの5年ぶりのフルアルバムは2児の父となりコロナ禍も経験し、より内障的でありセンシティブであり、温かさも感じられる印象でした。アルバムジャケットにもよく表れています。
音楽面でも前作のビルボード系の感じやトラップっぽさはなくなりましたが、その分生楽器の温かさやポップな曲も増えて聴きやすいアルバムに仕上がっているのでは。
Youtubeやネットにはこのアルバムを解説されている方も多くいらっしゃるので勉強になります。
アルバムのラスト"Mirror"に"I choose me, I'm sorry"と繰り返す部分があり、一人の人間として生き、自分は皆の救世主でなくてすまないと言ってはいますが彼は今やHIP HOPの枠にとどまらない、曲をリリースすることで音楽シーンを賑わす影響力があることを改めて思い知りましたね。正直ケンドリックラマーのレビューを書くのは緊張する笑
Florence and Machine / Dance Fever
そんな上で紹介したケンドリックの5年ぶりの新譜を破って見事に全英1に輝いたフローレンスアンドザマシーンの4年ぶり5枚目のアルバム。
すでに世界最大級のフェス、グラストンベリーのヘッドライナーも務めたこともあり名実ともに英国の代表的なバンドではございますが個人的にこの作品は彼女のアルバムで群を抜いて好きでした。というか今までそんなにハマっていなかったのですが今作のリードシングル"My Love"が美し過ぎて惚れてしまった
感覚的には2000年前後のSSWに影響を受けているのかなって思いつつ彼女のソウルフルで力強い歌声がダイレクトに耳に入ってきて引き込まれます。唯一無二なバンドです。こういったキャッチーな曲以外にも"King"、"Prayer Factory"などまた違った世界観で攻めてきます。
Aracade Fire / WE
フローレンスと同じような理由で好きだったアルバムがアーケイドファイアのWEです。
40分ほどとという短さもgood。長いアルバムがダメだってことはもちろんないですが笑、彼らのアルバムはどれも長尺のイメージがったのでw
"Prelude"を抜いたら実質5曲しかないんじゃないか、40分すら感じさせない全く退屈させない構成です。
フローレンスとは違い広大な大陸の壮大さで気持ちいです。
BIg Thief / Dragon New Warm Mountain I Believe in You
最初に順不同で紹介するとは申し上げましたが、これだけは言っておきます。
今年の上半期リリースのアルバムはこのBig Theifがベストアルバムです。
正直ダントツでした。というかここ数年出たアルバムの中で一番良かったのではないかと思うくらい自分の中で大傑作の一枚です。
この上半期の自分の音楽的趣味嗜好を変えたほどのアルバム。2枚組で1時間20分とかなり長めですが全部いい。もっと音楽的解説をしろよってところですが普段フォークやカントリーなどのアコースティックな音楽を好んでいる方、バンドが好きな方、女性のシンガー好きな方皆にお勧めできます。
インディーフォークバンドとして前から評価の高いバンドでしたが単純な曲の良さで更なるステージに突入したと感じさせます。
今までよりさらに聴きやすく皆でキャンプファイヤーでもしながら聴きたい牧草的で癒される名盤です。正直下半期このアルバム以上のが出るとは申し訳ないですが思えない、くらいすごい。
11月の来日公演、即売り切れになったらしいですね。すでに先行で抑えられてよかった。追加公演あったらそっちも行っちゃいそうだな。
Daniel Rossen / You Belong There
昨年からSSW(女性中心に)をよく聞くようになり、フォークソングにも興味を持って来たところにBig Thiefのアルバムを聴いて本格的にフォークにハマった上半期、Big Thief以外にも良い新譜に出会うことができました。そのうちの一枚がグリズリーベアのリードボーカル、ダニエルロッセンのソロアルバム。
バンドの方はそこまでハマっていなかった(全アルバムを聴いているわけではないですが、、)自分ですがこのソロアルバムは本当に良かった。Bon Iverのような壮大さもありつつ彼のバックグランドを感じるジャズ、アンビエントなど浮遊感あるサイケっぽさがたまらなかった。
Sharon Van Etten / We've Been Going About This All Wrong
彼女のことを知ったのはインディーバンド、Deep Sea Diverの楽曲"Impossible Weight"のゲスト参加から。ちょうど今年新譜を出す予定を出すとのことで、自分がフォークにハマっていたため楽しみにしていたのですがリードシングルが思ったよりもロックで驚いた!しかもかなりいい。
しかしアルバム全編はより落ち着いていて聞かせる曲が多いかも。
フォークというかインディーロックのアルバムとしてお勧めです。
Lizzy McAlpine / five seconds flat
各音楽メディアや音楽ファンの上半期のベストを見させていただきましたが多分どこにもこのアルバム入っていなかったんじゃないかなって思う。正直なぜ選ばれていないのか不思議でしょうがないくらいの名アルバムです。
アメリカ出身の若干22歳、若手シンガーですがポップフォークというジャンルなんでしょうか?音楽的にも完成度がめちゃくちゃ高くFINNESSやJacob Collierに見出されるのも頷ける。
ティーンや女の子に聞かせても、言い方がちょっとアレですがオタクくさい音楽でもなく普通にポップなので自信を持っておすすめできるし気にいると思う
FINNEASとの曲"hate to be lame"は中盤の盛り上がるパートがもうちょい長ければもっと名曲だったんじゃないかな。extended verがあればぜひ聴きたいw
Harry Styles / Harry's House
今年のアンセムと化した"As It Was"収録、ソロで3作目となるHarry's Houseは日本のシティーポップに影響を受けた洒落ていてチルアウトな1枚。
前作が昼間に聴きたいインディーポップ作品ってイメージだったのですが今作はまさに夜に映えるポップアルバムかな。
このアルバムリリース前に開催されたコーチェラフェスではヘッドライナーとして出演、元々華のある人でしたがよりポップスターとしてのレベルを上げたパフォーマンスでしたね。アルバムも期待を裏切らない傑作です。
食わず嫌いせずに皆に聞いて欲しい作品。
FIRST TAKEの出演も話題になりましたね。
日本ではまだワンダイレクションの人ってイメージが強いのかな?
正直ここまで化けるとは1D解散当時は思いもしなかったな。ぜひ来日を!
Warpaint / Radiate Like This
LA出身のガールズアートロックバンドの4枚目のアルバム。
何がどうアートなのか?僕の語彙力や表現力ではなかなか言い表せないのでぜひ聞いて見てほしいとしか言えないのですが笑、彼女の今までの作品を聞いても他のインディーバンドとは一線を画す風変わりな曲調で実験的とも言えるかもしれませんがクセになる楽曲はレッチリのジョンフルシアンテなど実力者に高く評価されて来ました。
今作もそんなアート性は継承されつつよりグルーヴ感が増して聞き応えがあります。
メンバーの出産やコロナなどの影響で6年ぶりのアルバムとなりましたがブランクを感じさせないかっこいいアルバムです。
Hippo Campus / Lp3
最後の10枚目、悩みに悩んでこちらのアルバムに決めました。最後に悩んでこのアルバムにしたということで、まぁこのアルバムが自分の上半期ベストの10位になるってわけですね笑
USインディーを引っ張っていく存在としてUKのThe 1975に負けないようなバンドになって欲しいと期待も込めて。
引き合いに出したThe 1975やFoster The Peopleが好きな方なら気にいるのではないか、まさにUSインディーと言えるポップな楽曲で聴きやすいです。
このバンドも少し80'sのポップソングや世界観そのものに影響を受けているように感じます。
それが現地の若者にウケているわけでそうやってリバイバルが回っているんだなって感慨深いです。
以上です。
記事を書くまで10枚じゃ少ないか、むしろ10枚もあったっけって色々思ったわけですがいざ描き始めたら上半期だけでも様々なアルバムに出会って来たのだと実感しました。
正直紹介しきれていないもうちょっとでベスト10的なアルバムもあるので
次回の記事で+αで語っておきたいアルバムや今回ベストアルバムを選ぶにあたって感じた「アルバムの聞き方」などを書いていきたいと思います。
ぜひ次の記事も見ていただければと思います。