半年くらい前にバンドの紹介、というか自分に多大な影響を与えた昔っから大好きなアーティストの愛を語る企画(?)としてDepeche ModeとBloc Partyを取り上げましたが、
今回はその第3段。2000年代のUKロックで一人勝ちしていると言っても過言ではない。
音楽はもちろんルックスの変化も魅力的。日本でも人気の誇るバンド、Arctic Monkeysを取り上げます。
今回もバンドのバイオグラフィーは特に紹介しませんので、このバンド知らないよって方はウィキペディアなどでご確認くださいませ。
自分が洋楽を本格的に聴き始めたのが2009年ごろ。彼らは2005年からCDデビューしていますし、すでに2007年のサマソニで最年少でヘッドライナーに抜擢されていますので知ったのは有名になった後です。まぁ2005年とか2007年とか自分まだ小学生でしたし、、
09年当時の僕はフジロックやサマソニに出演したヘッドライナーなどを片っ端から聞いて新しいアーティストを探していたのですが、Arctic Monkeysで初めて聞いた曲は確かこの曲。
若くて勢いがあってリフもかっこよくて、確かに人気なだけあるなと子供ながらに思った記憶があります。
とりあえずTSUTAYAで2ndアルバム「Favourite Worst Nightmare」(2007年リリース)を借りてからはこのアルバムの虜に。
パンクのように曲は短めですが、その分非常にテンポが良くシンプルかつ特徴的なギターサウンド。ボーカル、アレックス・ターナーの淡々とクールなボーカル、当時の僕には革新的でした。
確か2ndアルバムは全曲ギターでコピーしようとしていた時期があったような笑
この勢いで1stアルバム「Whatever People Say I Am, That's What I'm Not」(2006年リリース)もレンタル。2nd以上にエネルギッシュなこの作品もよく聴きましたが個人的には2ndの衝撃ほどではなかった。
中学校の修学旅行が東京だったのですが、田舎暮らしの子供の自分にはレコード屋に行く機会がほぼほぼないため、どこかのレコ屋で↓のEP買った気がする笑
さて、冒頭にルックスの変化も魅力と述べましたが2007年サマソニにトリで出演した頃のバンド写真がこちら。
若い。というかまだあどけなさが残る青年という感じ。まだメンバー21、22の頃。
しかし、自分が彼らに出会った年、2009年リリースの3rdアルバム「Humbug」では音楽性も見た目も少し変わります。
3rdは全体的に重くストーナーロックやHRのような印象。
これはQueens of the Stone Ageのジョシュがプロデューサーとして入っていることも影響しているかもしれません。
初期の疾走感のある曲を求めていた人にとっては期待外れのアルバムだったかもしれませんが当時の自分もシングル曲かテンポのはやい"Pretty Visitors"ばかり聞いていました。
しかしながらこのアルバムリリース期のライブがめちゃくちゃダークででかっこよくて好きです。
イギリスの大型フェス、Reading Fesの2009年にヘッドライナーで出演した彼らですがアレンジがエグすぎます。
この曲はハムバグ、ではなく2ndアルバム収録の"This House is a Circus"。
中盤のライブアレンジが毎回この動画見るたびにかっこよくて鳥肌立ちます。
サイケデリックでミステリアスな雰囲気がたまりません。
メンバーもドラムのマット以外は長髪になりました。
ちなみにこの3rdアルバム、当時の自分はそこまでハマらなかったのですが、今では後述する「AM」に次いで2番目に好きなアルバムとなりました。
そして2011年に4thアルバム「Suck It and Sea」のリリースとフジロックの出演。
僕にとって初めてのライブがこの年のフジロックだったので勿論初めて生でArctic Monkeysを見る機会となりました。
ちなみに2011期のアー写。詳しいことは分からないけどファッションも垢抜けてかっこいい。
そんな4thの印象は土着的なアメリカのロックって感じ。彼らのアルバムの中でも一番どこか知らないところを旅している時にでも聴きたくなる全体的に爽やかなアルバムです。
そんなサウンドなのでフジロックのロケーションは抜群に合っていましたね。
もう10年以上前の記憶ですが飾り気のないステージ(彼らの次のアクトがColdplayだったのを比較すると)で次々に演奏していく姿にただただ圧倒するばかりでした。
1曲目"Library Pictures"からの "Braianstorm"は最高だったなぁ。
この映像がフジロック(7月末)出演の際のプロショットですが、この1ヶ月後のアメリカのフェスLollapaloozaに出演した時はアレックスがイメチェンと言うにはバッサリ行きすぎているほどさっぱりした姿になっていて話題にもなりました。
当時の自分はこの髪型にかなり違和感というか抵抗がありました笑
ロンドンオリンピック開会式に出演したりとその後も精力的に活動していく彼らですが2013年に彼らのバンドとしての地位を決定づける個人的にも一番好きなアルバム「AM」がリリースされます。
すごいですね、2022年11月時点での再生回数14億回。
自分が初めて彼らを聞いた2009年で既に有名だった訳ですがこのアルバムでUSでの人気も確立しましたね。
このアルバムはまさにロックの勢いがなくってきたところにリリースされた救世主とも言える名盤ではないでしょうか。Black Sabbathの"War Pigs"を彷彿とさせる"Arabella"のようなハードロックや、都会的でお洒落なリフが特徴的な"Knee Socks"などギターロックのアルバムでありながらバラエティーに富んだアルバムです。
リリース当時受験勉強をしながら、いや勉強そっちのけで聞いていましたよ笑
しかしこのアルバムリリース時のメンバーの年齢が今の自分とそんな変わらないのか、、
2014年にはサマソニとヘッドライナーとして再来日します。
このサマソニにも行きましたが、他のステージのPhoenixを見るために彼らのライブは10分くらい数曲聴くだけでした泣
まさか、この来日が現時点での最後の来日になるともその時は思わず、、、
この頃のアレックスのリーゼントも男らしくて好きです。
そしてこの時期からライブの音の厚さもぶっとくなっていった印象。
そしてしばらく間がたって2018年。5年ぶりとなる6thアルバム「Tranquility Base Hotel & Casino」をリリース。この時の自分は社会人になったばかりで精神的にも体力的にも辛かった時期だったような。
このアルバムは仕事を行く前に自分を勇気づけるような音楽、ではなく彼らのアルバム史上最も落ち着いて映画音楽のような世界観。初めて聞いたときはただただ「渋っ!」って思いました笑
このアルバムはアレックスがギターではなくピアノから曲作りをしたそうで、そのため従来のロックアルバムとは異質な作品になっているかもしれません。
ただ、今改めて聴くと思ってた以上のバンドサウンドではあるのですがリリース当初はあまりピンと来なかったというのが正直なところ。
しかしこの時期のアレックスのルックスは一番好きかもしれない。
このライブのように登場はビシッと髪を固めて来ているんだけど、終盤になるにつれて髪が乱れていく感じかっこよすぎ。
そんなアレックスもついには坊主に。
その後はまたしばらくの間活動休止していた彼らですが、2022年ついに新譜と共に戻って来ました!
つい先月発表されたばかりのアルバム"The Car"は前作の路線を継承しつつもさらにロマンチックでポップな作品。
間違いなく彼らの7枚のアルバムの中で最もバンドサウンドは薄いですが、大胆なストリングの使用は新たな境地。
曲調のせいもありますが、アレックスのボーカルが一番心地良く聞こえます。
それはおそらく細部まで拘っている音作りによるものかも。このアルバムの曲はあくまで楽器演奏の一部としてギターが使用されていて、ストリングスもバンドサウンドも絶妙なバランスでアレックスのボーカルを支えていると思う。
もちろん主張するときはストリングもギターもしっかり主張していて、そのハーモニーがとにかく気持ちいです。今までの楽曲でほとんど聞かれないワウの使用もファンクに影響受けているのか面白い。
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あまりスルメアルバムって言葉使いたくないですが、本当に聞けば聞くほど好きになるアルバムでした。
ちなみに自分はTシャツ付きのカラーヴァイナル盤を購入。ほぼ毎日聞いています。
ライブも大所帯でアレンジの幅が広がり、アレックスも格段に表現力も上がりましたね。
結成から20年が経過してイギリストップのライブバンドまで進化した彼らのライブ、本当にまた見たいです。
今回のツアーでは日本に来るのでしょうか、、
フェスでも単独でもいいからとにかく来日することを願うばかりです。またBraianstormでリフの合唱をしたい笑
こうやってまとめていて気づいたんですが、もうArctic Monkeysを初めてきいて13年の月日が経っているのですね。時間が経つのは早いものです。
毎回作風を変化させる彼らですので、5年後、10年後はどうなっているのかなって勝手に想像してしまいますが、言うてまだ35、36歳なんですよね。デビューが早かったんで。
30代半ばでこの音楽性は早熟しすぎな気がしないでもないですが笑。
「ロックンロールは自分の本能や直感でどれだけ従うか?ということ」とはアレックスの言葉。今後彼らの直感でダンスに転じてもジャズやクラシックに転じても、それが彼らなりのロックンロールとしてのあり方であり一ファンの自分は彼らを信じてついていくだけです。
まぁでもまずはThe carの曲を生で聴きたい!!